生活習慣

高血圧と減塩

お漬物にお味噌汁、実は日本人というのは実に塩分摂取が多い人種なんです。
世界的に見ても塩分摂取量が多いのが日本です。
人、動物などにとっても、塩というのはとても重要な成分を持っています。
もともと海の中にいた人間の祖先が、陸上で生活するようになった時、体内にナトリウムを蓄えるという事が出来たからこそ、人は少量の塩分で生きていける体になっています。

ところが塩味というのはいわゆる旨みです。
食料をおいしく調理できる塩が手軽に手に入るようになってからどんどん塩分過多という状態になっていきました。
特に日本人は保存食などを作る際に塩を便利に利用したという歴史もあり、世界的に見ても塩分摂取量が多い国となっているのです。

でも塩分摂取量が多くなればなるほど、高血圧になるリスクが高くなってしまいます。
塩、ナトリウムは水分をくっつけるという作用を持っています。
塩分を取ると喉が渇きます。
これは塩分濃度を薄くするために脳が指令を出しているからです。
水分を多く摂取すると血液の量が増えてしまい、多くなった血液を動かすポンプ役の心臓に大きな負担がかかりますので、高血圧になります。

体内に貯留した水分やナトリウムは腎臓でろ過され尿として排泄しますが、たくさんの量をろ過しなければならなくなるため、ここでも血圧が上昇します。
さらにナトリウムは血管収縮作用のある副交感神経を緊張させるという作用を持っているので、血管収縮作用が活発になり、より血圧が上昇してしまうのです。

高血圧と診断された方はすでに体内に塩分を摂取しすぎの状態です。
だからこそ、減塩を行い血圧を下げることが必要となるのです。


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